日本文化を巡る ~温泉と戦国時代編~
温泉は世界各国に様々なものがあり、独自の文化を形成しています。日本にも数多くの温泉があり、日本人、外国の観光客を問わず、多くの人々に好まれ、日本が世界に誇ることができる文化の一つと言えます。
身体を清める、病気を治す、疲れを癒す、自然を楽しむというような目的は、恐らく世界共通の温泉に求める点かと思いますが、日本の温泉文化はそこに『旅を楽しみ、その土地の食事をいただき、風情に触れる』というような『旅情』という点が大きなウェイトを占めているのではないでしょうか。
日本でも古くから温泉が親しまれてきて、日本列島の47都道府県全てに様々な種類の温泉源や温泉施設があり、その数は20,000以上と言われています。今日は、その中で日本の『戦国時代』と温泉について簡単にお話をしたいと思います。
日本の戦国時代とは今から400-500年程前に武士が天下統一を目指して刀や槍で戦いの日々を送っていた時代の俗称です。武士、忍者、日本刀、あまたの戦国武将は、海外の皆さんにも好きな人が多いことでしょう。
戦国時代は戦いの日々です。現代とは違って医学が発展していない中、戦いで負った怪我の治療や疲れ、そして病を癒すために温泉を利用していたと言われています。いわゆる『湯治』です。また、戦国武将は敵に襲われるのを警戒し、山奥などに一般の庶民が使用できないような『隠し湯』をたくさん確保していたと伝えられています。また、鉄砲で使う火薬を作るための硫黄も温泉源の近くにあることが多く、そういう視点からも戦国武将は温泉源の支配に努めていたと言われています。
戦国時代と関係のある温泉を少しご紹介します。
山梨県、長野県、静岡県、群馬県などに版図を築いた武田信玄は、戦国最強と言われる軍勢を率いていましたが、同時に戦国一の温泉好きだったと伝わります。その武田信玄が開発を命じ、利用していた隠し湯の一つで、現在、武田信玄の最有力家臣の一人であった山形昌景の子孫の方がその温泉の管理をされています。
②新潟県 『松之山温泉』
①群馬県 『草津温泉』(写真)
上に挙げたのはほんの一例です。
日本にはまだまだ多くの戦国武将に愛された温泉があります。現代では戦いの傷を癒すために湯治に行くということは一般的には行いませんが、皆さんも日本文化を知るために日本全国の温泉を訪れ、その土地の歴史や温泉のエピソードを学んでみるのはどうでしょうか?もちろん、日頃の疲れを癒しリラックスするために、自然やお食事を満喫してみるのもありです!
温泉のルールなどもありますので、そういうことを覚えるのも日本文化に慣れ、日本語の習得にも繋がると思いますのでとてもおススメですよ!
もし温泉に行ったら、是非、お勧めスポットを学校の先生や友人にも教えてくださいね!