仕事に役立つ日本語敬語 – ビジネス日本語

日本の敬語の概要を説明します。

敬語とは?

敬語とは、日本語で他人、特に年上や目上の人に敬意を示すために使われる敬語のことです。「敬」は「尊敬」「畏敬」を意味し、「語」は「言語」を意味します。敬語は日本文化に欠かせないものであり、カジュアルな日本語とは文法も語彙もまったく異なります。

敬語を学ぶことは、効果的なコミュニケーション、人間関係の構築、信頼関係の確立に欠かせません。また、適切なレベルの敬語を使うことで、話者間の社会的な階層や力関係を表すこともできます。

 

敬語を使うとき

敬語は様々な場面で使われます。例えば、職場や先生、指導者、役人など、より目上の人や著名な人に話しかけるときです。上下関係を重視する日本企業では、目上の人や取引先に気軽に話しかけたり、くだけたりすると、失礼に当たることがあります。そのため、敬語は相手の立場や専門知識を尊重するために使われます。

また、家族や仲間以外の人と日常的に接する場面でも使われます。例えば、初対面の人に敬語を使うことで、敬意を示すことができます。さらに、ウェイトスタッフ、コンシェルジュ、ショップスタッフなど、接客の場面でよく使われます。

様々なシチュエーションに応じた挨拶の仕方については、記事をまとめていますので、日本語での挨拶について詳しく知りたい方は、そちらをご覧ください。

 

敬語の実用的なポイント

敬語を学ぶ際に、覚えておくと便利なポイントがいくつかあります。これは包括的なリストではありませんが、これらは最も適用可能なものの一部です。

 

1. 敬語の接頭辞をつける

「お」と「ご」は敬語の接頭語であり、いくつかの言葉の頭につけて、礼儀や名誉の意味を持たせる。

敬語の接頭辞がつく言葉の例はたくさんありますが、ここでは、職場でよく目にするものをいくつか紹介します:

「ご」がつく言葉

  • 確認 (kakunin; to confirm) → 確認 (go kakunin)
  • 協力 (kyouryoku; cooperation) → 協力 (go-kyouryoku)
  • 連絡 (renraku; to contact) → 連絡 (go-renraku)
  • 相談 (soudan; to consult) → 相談 (go-soudan)
  • 返信 (henshin; to reply) → 返信 (go-henshin)

「お」がつく言葉

  • 忙しい (isogashii; busy)→ 忙しい (o-isogashii)
  • 手数 (tesuu; bother) → 手数 (o-tesuu)
  • 時間 (jikan; time) → 時間 (o-jikan)
  • 手伝い (tesudai; help) →手伝い(o-tetsudai)

覚えておくべき重要なことは、接頭辞は、誰か(第2者または第3者)がその行為をすることを指している場合にのみ付けられるべきであるということです。自分がその行為をするときには、つけてはいけないのです。なぜなら、他の人が行うことに敬語の接頭辞をつけることは、自分を卑下することになるからです。

例えば、「確認する」を例に挙げてみましょう:
不正解:
ご確認いたします(gokakunin itashimasu; I will check it)
正解:
確認いたします (kakunin itashimasu; I will check it)
ご確認を使う場合は、このように言い換えます:
正解:
ご確認ください (gokakunin kudasai; Please check it)

 

2. Shimasu (します) →itashimasu (致します)

「いたす」は「する」の丁寧語です。したがって、「します」で終わる動詞は、「します」を使うとより丁寧になります。以下、よくある例です:

  • 確認します (kakunin shimasu; to check) → 確認いたします (kakunin itashimasu)
  • 失礼します(shitsurei shimasu; excuse me) → 失礼いたします (shitsurei itashimasu)
  • 検討します(kentou shimasu; to consider) →検討いたします (kentou itashimasu)
  • 返信します (henshin shimasu; to reply) → 返信いたします (henshin itashimasu)

 

3. させていただきます (sasete itadakimasu)の使い方

ビジネス会話でよく出てくる「させていただきます」という文法形ですが、どのような意味で、どのように使うのでしょうか。

「させます」は「させる」、「いただきます」は「いただく」という意味なので、「させます」は「させていただく」という好意を受けていることを意味します。つまり、「何かをしてあげる」という非常に丁寧な言い方なのです。英語では、「allow me to do this」「please let me do this」と同じような意味です。

ただし、これは他の人がすることではなく、自分(話し手)がすることについて話しているときにのみ有効です。また、一部の動詞にのみ適用され、使い方は文脈によって異なることにも注意が必要です。

以下は、その使い方の例です:

  • 電話します

(Denwa shimasu; I will call)

お電話させていただきます。
(Odenwa sasete itadakimasu; Please allow me to call)

 

  • 話します

(Hanashi shimasu; I will speak)

お話しさせていただきます。
(Ohanashi saseteitadakimasu; Please allow me to speak.)

 

  • 回答します

(kaitou shimasu; I will answer)

ご回答させていただきます。
(Gokaitou saseteitadakimasu; Please allow me to answer.)

 

便利な書き言葉の敬語(とその使い方)

以下、職場、特にビジネスメールでよく使われる便利なフレーズや単語を紹介します。

TCJでビジネス日本語をマスターしよう

ビジネス日本語や敬語をマスターしたい方、TCJはあなたのためのクラスとコースを用意しています。ビジネス日本語クラスでは、主要な文法やフレーズを学び、短期間でビジネス日本語をマスターすることができます。このクラスでは、日本のビジネスマナーやメールの書き方など、日本で就職活動や仕事をする上で必要なスキルを学びます。また、TCJでは、就職活動コース(入学時期が決まっていますので、お問い合わせください)、プライベートレッスンも行っています。
TCJのスタッフは、皆さんのキャリアゴールの実現をお手伝いします。もっと詳しく知りたいという方は、ぜひご連絡ください

この記事の筆者
TCJ公式テディベア
TCJ Kuma
日本語を学ぶみんなの勉強を応援する、ちょっと知識が豊富なテディベアです。学校の受付でみんなのことを待っています。TCJのこと、日本語学習のコツ、日本の文化などを、わかりやすく楽しく紹介します。一緒に日本語の勉強、がんばろうね!

関西弁に標準語、関東弁に津軽弁?日本の方言をご紹介

みなさんは日本の方言を知っていますか。東京の言葉を基本とした標準語、大阪などで話されている関西弁は知っている人が多いと思いますが、実は、日本には40~50種類の主要な方言が存在すると言われています。「え!そんなに?」と思いましたか?
日本語の数の数え方はむずかしい、といいます。 個々の事例の説明はあっても、なぜそうなるのか、 を解説した本は、あまり見当たりません。 そこで今回は、みなさんの役にたつように、 数とその数え方を分かりやすくまとめました。
みなさんは漢字が好きですか。それとも、苦手ですか。私は、漢字はまるでアートのようで大好きです。この記事では、漢字の大ファンの私が、特に「かわいい!」「クールだ!」と感じるおすすめの6つの漢字をピックアップしご紹介します。書道やタトゥーにもおすすめですよ。
お問い合わせ