間違えやすい日本語と英語!似ている読み方なのに意味が違う!
日本語を教えていると、英語を第一言語または第二言語とする学習者が、カタカナ語を「知っている英語と同じ意味」だと思い、会話を誤解する場面によく出会います。
本記事では、日本語ノンネイティブにとって特に間違えやすい「マンション/mansion」「テンション/tension」「バイキング/Viking」「フロント/front」を取り上げ、日本語と英語で意味や使い方がどう違うのかを、辞典の定義と身近な例文で解説します。英語の知識があるからこそ起こる思い込みに気づき、日常会話やホテル、レストランなどでカタカナ語を正しく理解し、より自然に使えるようになるためにぜひ読んでください。
カタカナの言葉は覚えやすい?外国人が間違えやすい和製英語とは?
英語が第一言語または第二言語で、その次に日本語を勉強している人にとって、カタカナの言葉は覚えやすく感じるかもしれません。「英語と音が似ているから、意味も同じだろう」と考える人も多いでしょう。しかし、日本語のカタカナ語と英語の意味が、いつも同じとは限りません。英語をもとに日本で作られた「和製英語」や、日本で意味が変化した言葉もあります。英語をよく知っている人ほど間違えやすい四つの言葉を紹介します。
マンションとmansion
日本語の「マンション」と英語のmansionは、音がよく似ています。しかし、意味は大きく違います。
日本語の「マンション」は、多くの人がそれぞれの部屋に住む集合住宅です。Cambridgeの日本語―英語辞典では、apartment building、apartment、condominiumと訳されています。一方、英語のmansionは、非常に大きくて高価な家、つまり「豪邸」という意味です。
例えば、日本人が「大阪のマンションに住んでいます」と言っても、大きな豪邸に住んでいるわけではありません。
私は駅の近くのマンションに住んでいます。
I live in an apartment near the station.
このように、日本語の「マンション」は英語のapartmentやcondominiumに近い言葉だと覚えましょう。
テンションとtension
日本語の「テンション」は、日常会話でよく使われます。「テンションが高い」は元気で盛り上がっている様子、「テンションが上がる」はうれしくなったり、興奮したりする様子を表します。
コンサートが始まって、みんなのテンションが上がりました。
Everyone got excited when the concert started.
しかし、英語のtensionは、主に「緊張」「不安」「対立」や、ロープなどの「張力」を表します。日本語の「楽しくて気分が高まっている」という意味とは違います。
日本語では、次のような組み合わせで使われます。
- テンションが高い・低い
- テンションが上がる・下がる
例えば、「今日は彼のテンションが低いね」は、「今日はあまり元気がないね」という意味です。英語のtensionの意味だけで考えると、会話の内容を誤解してしまうので注意しましょう。
バイキングとviking
日本のホテルやレストランでは、「朝食はバイキングです」「ランチバイキングを行っています」という案内をよく見かけます。
日本語の「バイキング」は、自分で好きな料理を取って食べる形式や、食べ放題のサービスを指します。日本語―英語辞典ではbuffet、smorgasbordと訳されています。
一方、英語のVikingは、8~11世紀ごろに船でヨーロッパ各地へ進出したスカンディナビアの人々を指します。
このホテルの朝食はバイキングです。
This hotel serves a breakfast buffet.
なお、buffetは、料理を自分で取る食事形式です。食べられる量に制限がないことを強調する場合は、all-you-can-eatを使います。日本語では「食べ放題」と言います。
フロントとfront
ホテルで使われる日本語の「フロント」は、「受付」という意味です。「フロントデスク」を短くした言い方で、英語ではfront deskやreceptionに当たります。
部屋の鍵をフロントに預けてください。
Please leave your room key at the front desk.
英語のfrontだけでは、建物や物の「前面・正面」という意味になります。しかし、日本のホテルで「フロントに聞いてください」と言われたら、建物の前ではなく、受付へ行きましょう。日本語―英語辞典にも、「ホテルなどの受付」はfront deskと示されています。
カタカナ語を勉強するときのポイント
知っている英語に似たカタカナ語を見つけても、すぐに「英語と同じ意味だ」と判断しないことが大切です。まず、その言葉が日本語の文の中でどのように使われているかを確認しましょう。
和英辞典で日本語の意味に合う英訳を調べ、さらに英英辞典で英単語の意味を確認すると、二つの言葉の違いが分かりやすくなります。英語との違いに注目することで、カタカナ語をより正確に理解できるようになるでしょう。
TCJでもっと日本語を学ぼう
今回は、英語と音が似ていても、意味や使い方が異なるカタカナ語を紹介しました。みなさんも「英語と同じ意味だと思って使っていた」という言葉があったでしょうか。
カタカナ語は覚えやすそうに見えますが、日本で独自の意味を持つ言葉や、英語とは使い方が違う言葉も少なくありません。辞書で意味を調べるだけでなく、実際の会話の中で、どのような場面や言葉と一緒に使われているかを知ることが大切です。
TCJの日本語レッスンでは、教科書だけでは分かりにくい言葉のニュアンスや、日常生活でよく使われる自然な表現も学ぶことができます。「この言い方は自然?」「英語と同じ意味?」と疑問に思ったときは、先生に質問しながら確認してみましょう。
日本語をより正確に理解し、自信を持って使えるようになりたい方は、ぜひTCJの日本語レッスンを受講してみてください。
参考文献
McIntosh, Colin(ed.)(2013)Cambridge Advanced Learner’s Dictionary, 4th ed. Cambridge University Press.
南出康世・中邑光男編(2022)『ジーニアス英和辞典 第6版』大修館書店.
南出康世・中邑光男編(2011)『ジーニアス和英辞典 第3版』大修館書店.
参考URL
Cambridge Dictionary「GLOBAL 日本語―英語辞典」「PASSWORD 日本語―英語辞典」
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/japanese-english/