よく使う日本語の漢字トップ100 いくつの漢字と “知り合い” ましたか?

インターネット上で、書籍上で、日本人がよく使う漢字を紹介します。漢字の勉強は、漢字や読み方だけを暗記するのではなく、場面や文脈とセットで覚えるのがオススメです。いろいろな人と知り合うのと同じように、いろいろな漢字と“知り合って”少しずつ仲良くなっていきましょう。

 

よく使う漢字を考えてみよう!

さっそくですが、日本人がよく使う漢字って何だと思いますか?いくつか、ちょっと考えてみてください。

私の予想では、「日」「円」「人」「時」「月」あたりが上位かと思います。「一」「二」「三」のように数字も多いのではないでしょうか。動詞の漢字だと「行」「見」「来」「話」あたり?形容詞だと「大」「小」「多」「高」?意外と「国」「生」「米」「水」など生活の漢字も使われていそうです。うーん。

 

ネット上でよく使う漢字トップ100

答え合わせをするにあたって、とても便利な本「日本語学習のためのよく使う順 漢字2200」を見つけました。タイトル通り、ありがたいことに、よく使う順に漢字が並んでおり、よく使う漢字を勉強できる本です。漢字辞典としても使えそうです。こちらはインターネット上での出現頻度をもとにしたものです。2014年出版なので少し古いデータなのが残念ですが、『ネット上でよく使う漢字トップ100』を紹介します。

いかがですか?
知っている漢字、見たことのある漢字、「やっぱり!」と思う漢字、いろいろありましたか?「あー、この漢字、なんて読むんだっけ?」と、気になった漢字があったら、まずは自分で辞書で調べてみましょう。自分で調べた方が記憶に定着しますよ!

 

いろいろな漢字と知り合おう!

漢字の勉強方法は人それぞれで、自分にあった勉強法を見つけることが一番だと思いますが、個人的には漢字の教材をひたすらやるよりも、読解の文章を読んでその中に出てきた漢字を覚えていく方がいいと思っています。

漢字は言葉によって読み方が変わるので、漢字だけ、読み方だけを覚えても効率的ではありません。ネット上で使う漢字のトップ1に輝いた「日」という漢字が良い例です。

「日」
音読み:ニチ、ジツ
訓読み:ひ、か

特別な読み方:一日(ついたち)、二日(ふつか)、昨日(きのう)、今日(きょう)、明日(あす、あした)、日本(にほん、にっぽん)など、まだまだあります。

 

私は英語やポルトガル語の勉強の時に、単語帳をひたすら覚える勉強はできませんでした。英語の単語帳は、単語と意味、アクセント記号、例文が書いてあるものより、いろいろなテーマの文章があって、そこから単語を学べる教材が好きでした。場面とセットで自然に効率的に英単語を学べました。ポルトガル語の勉強はドラマを見て語彙を増やしたのですが、ドラマを見ていてわからない言葉があったらノートにメモしました。その時、どんな場面で言っていたか、どんな文だったかも忘れずにメモしていました。それが日常生活で使うときに役立ちました。でもこれはあくまでも個人的な意見です。

私が日本語を教えている学習者さんの中には、JLPTの単語帳や漢字だけの教材を愛読している「単語帳派」の人たちもいます。覚えた単語や漢字にチェックを入れていき、単語帳を3周していく。単語帳がボロボロになっていくのに達成感を覚えて愛着を持つそうです。別の学習者さんは朝に単語帳5ページをザーッと見て、また夜に同じ5ページをザーッと見て、気軽なインプットをしているそうです。これをすることで、教科書や町中で漢字を見た時に「朝見た漢字!」と頭に引っかかるそうです。人それぞれですね。

私と同じ「場面や文脈から漢字を覚える派」の学習者さんが、経験者ならではの印象的なコメントをくれたので、ぜひ紹介したいです!その学習者さんは非漢字圏で、最初は漢字に苦手意識を持っていたから漢字を避けていたけど、腹を括っていざ漢字の勉強を始めたら楽しくなって「漢字オタク」にまでなったそうです。

「漢字は、漢字を覚える、漢字を暗記する、じゃなくて漢字と『知り合う』だと思います。人と同じで、初めに出会いがあり、何回か会い、話すうちにどんな人か知っていき、徐々に仲良くなっていく。この過程は漢字も一緒です。文章を読んだ時に、初めて漢字と出会います。その漢字はどんな場面で使われる漢字なのか、どんな文脈で使われる漢字なのか、どんな漢字と一緒に使われる漢字なのか、どんな読み方をする漢字なのか、漢字がもつニュアンスなどを少しずつ少しずつ知っていく。

たとえば「発」。辞書で調べたら、音読みは「ハツ、ホツ」のこれだけ。これだけ覚えても意味がありません。発表は「はっぴょう」、「ハッ」と音が変わります。発表、開発、発展、組み合わせの漢字を知るのも大事です。それぞれの漢字がもつニュアンスやイメージもあります。「発」の漢字のみで勉強したら、理解がabstract(抽象的)すぎると思います。Brute force(力任せ、強引)で、効率的じゃありません」

共感大のすばらしいコメントです。私が説明するより、説得力があります!笑
みなさんもぜひ参考にしてみてください。

 

書籍上でよく使う漢字トップ100

文化庁も「漢字出現頻度数調査」を行っていることが分かりました。一般の社会生活における漢字使用の状況を把握することを狙いとしたもので、調査対象は書籍。「辞典類」「単行本」「週刊誌」「月刊誌」「教科書」の5分野で、こちらは令和4年に発表されているので、わりと最近です。今度は『書籍上でよく使う漢字トップ100』を紹介します。

さすが書籍!書き言葉!画数の多い難しい漢字が多い気がします。ネット上の漢字100の中にはなかった「何」が入っているのが興味深いです。ネット上だと「なに?」「なんで?」など、ひらがなで書かれているのでしょうか。

それからネット上の漢字100では91位だった「私」。もっと上位かと思っていたので意外でした!それが、書籍上では38位だったので、ネット上では「私」は省略傾向にあるのかもしれません。ネットの漢字と書籍の漢字を比べて、いろいろ想像するのも面白いです。

 

よく使う漢字を学ぼう!

ネット上で、書籍上で、よく使う漢字を学びましょう。共通の漢字をピックアップします。

 

まずは、やはり数字の漢字。

 

それから、「いつ」に関わる漢字。

 

続いて、動詞の漢字。多すぎるので10字だけ。

 

どのくらい?どこ?に関わる漢字。

 

名詞も多すぎるので10字だけ。

TCJでもっと日本語を学ぼう

今回はよく使う漢字の紹介がメインだったので、一つひとつの漢字の読み方や使い方などは紹介できませんでした。漢字の勉強は一人でするのもいいですが、先生と一緒に学ぶと漢字のうんちくや漢字にまつわる話なども知ることができて楽しいですよ。TCJの授業で漢字を深く勉強して、たくさんの漢字と “知り合い” 、仲良くなっていきましょう!

 

参考文献

 

徳弘康代(2014)『日本語学習のためのよく使う順 漢字2200 – KANJI2200 Listed according to Frequency and Familiarity』三省堂

漢字出現頻度数調査 (4) 文化庁国語科令和4年2月
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/kokugo/kokugo_82/pdf/93795801_14.pdf

この記事の筆者
日本語教師/Webライター/翻訳家
PaivaAyaka
大学卒業後、求人広告や商品広告のコピーライターを経験。2010年からブラジルの国外就労者情報援護センター(CIATE)で、日本へ就労希望のブラジル人に日本語指導を行う。同時期にサンパウロ新聞社で翻訳記者としても働く。日本帰国後、TCJの養成講座を修了し、日本語学校で経験を積む。現在はTCJでプライベートレッスンを担当しているほか、都立高校の外国につながる生徒や技能実習生に教えている。

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