オノマトペとは?よく使う日本語のオノマトペまとめ

日本語で会話をしているときに、「今日は雨がザアザア降っているね。」と言われて「ザアザア?ザアザアって何?」と思ったことがある人はいませんか。「ザアザア」「ニコニコ」「ゴロゴロ」。日本語に出てくる不思議な言葉について一緒に学習しましょう。

 

オノマトペってなに

日本語学習者さんを悩ませる「ザアザア」「ニコニコ」「ゴロゴロ」という不思議な言葉。これを、「オノマトペ」と言います。「オノマトペ」はどんな音かを言葉にしたり、どのような状態かを言葉にしたものです。
どのような音かを言葉にするという例をあげましょう。
「雨がザアザア降っている。」の「ザアザア」は雨がとても強く降っているという雨の音を表しています。
また、同じ雨でも「雨がしとしと降っている。」の「しとしと」は弱くて静かな雨の音を表しています。
オノマトペの中でも、どのような音かを言葉にしたものを「擬音語(ぎおんご)」といいます。
また、音は聞こえないけれどどのような状態かを言葉で表すこともあります。
「キラキラ光る」と「ピカっと光る」は同じ「光る」でもどのように光っているかを表します。
晴れた日の静かな海や、夜星がたくさん出てきれいに見えるというときの光るは「きらきら光る」です。
雷が光った時のように強く光ったときの光るは「ピカっと光る」です。世界中で大人気のアニメキャラクター「ピカチュウ」の「ピカ」は電気火花(electric spark)が弾けた(はじけた)音なのだそうですよ。
このように、音は聞こえないけれどどのような様子かを言葉にしたものを「擬態語(ぎたいご)」と言います。
日本語のオノマトペは約2000語以上あるそうです。

 

擬音語(ぎおんご)

音を言葉にしたものを「擬音語(ぎおんご)」といいます。みなさんの国では犬の鳴き声は何と言いますか。日本では「ワンワン」といいます。犬や猫など動物の鳴き声も擬音語の一つです。他の例も紹介しましょう。
「ドアをドンドン叩く。」「ドアをトントン叩く。」「ドアをコンコン叩く。」はどれもドアを叩く音ですが、
「ドンドン叩く」はとても強く叩く音です。
「トントン叩く」は普通に叩く音。
「コンコン叩く」はもっと軽く叩く音です。
同じ「ドアを叩く」でも叩き方が違うと音も違うというわけです。
くしゃみの音は「ハクション」、咳(せき)は「ゴホゴホ」や「コンコン」を使います。とてもひどい咳は「ゴホゴホ」、普通の咳は「コンコン」です。
笑う声は「はひふへほ」を使って表すことができます。
「ははは」は、大きい声で楽しそうに笑う声。
「ひひひ」は悪いことを考えているときの笑い声。魔法使いが笑う声です。
「ふふふ」は口をあまり開けないで小さく笑うときの声。
「へへへ」は失敗が見つかったときや恥ずかしいときの笑い声。
「ほほほ」は主に女性が上品に笑う時の声です。

 

擬態語(ぎたいご)

音はしないけれど、どのような状態かを言葉にしたものを「擬態語(ぎたいご)」と言います。
「日本語がペラペラになりたいです。」と誰かが言うのを聞いたことはありませんか。これは「日本語を上手に話したい」という意味です。「ペラペラになりたい。」は日本語を上手に速く話したいという意味です。
日本人がよく使っているものをいくつか紹介しましょう。
「お腹がペコペコです。」は「お腹が空いている」という意味です。
「のどがカラカラです。」は「のどがとても乾いている」ということです。
「一日中働いたのでヘトヘトです。」は「一日中働いて動けないほど疲れている」という意味です。
「休みの日はゴロゴロしていました。」は「休みの日に特になにもしないでゆっくりしていた」ということです。「ごろごろ」にはほかにもいろいろな意味があります。
「あの人はいつもニコニコしている」はいつもやさしく笑っている様子です。
今どんな気持ちかを表すときもよく「擬態語」を使います。
「ドキドキ」は緊張しているという意味です。
「明日は会社の面接だ。ドキドキして眠れない。」
「大好きな人と初めて話した。ドキドキしてあまり話せなかった。」
「ホッとする」は緊張がなくなったときの気持ちや安心した気持ちです。
「試験が終わってホッとした。」
「仕事が終わって家に帰るとホッとする。」
「イライラ」は思った通りにならなくて気分が悪い時に使います。
「バスが20分も遅れていてイライラする。」
「仕事が全然すすまなくてイライラしている。」
「ワクワク」はこれから楽しいことがあるので待っている気持ちです。
「来週から日本に旅行に行く。今からワクワクしている。」

 

オノマトペは便利で楽しい

日本語学習者さんから、よく「オノマトペは難しい」と言われます。でも、少し日本語に慣れてくると「オノマトペって便利。けっこう使える。」と感じる人も多いようです。
「これから面接があるので、とても緊張している。」というのを「ドキドキしている。」だけで伝えることができるのです。
アニメや漫画、テレビのCMでは絵や画像といっしょにオノマトペを使っているのでイメージが伝わります。「何かが落ちる音がした」ということも「ドンッ」「コトッ」「ガタッ」だけで、どんなものがどのように落ちたかが分かるのです。アニメや漫画の臨場感(りんじょうかん)が楽しめます。
また、医者と話すときも、「頭が痛い」よりも「ズキズキする」「ガンガンする」「シクシクする」というとどのように痛いかが伝わりやすくなります。
オノマトペが分かると自分の気持ちや様子が短い言葉で、具体的に伝えられるようになります。

 

TCJ講師から

クラスの学習者さんからもよくオノマトペの質問が出てきます。いっしょに意味を考えてみたり、他の学習者さんが意味を教えてくれたりします。そして、意味がわかるとどの学習者の方も嬉しそうに「にっこり」されます。TCJの講師は学習者さんからの質問やリアルな日本語の表現も大切にしています。

 

(参考)

NHK放送文化研究所 ことばうらおもて「擬音語擬態語」
2008年11月1日
国立国語研究所 e-Japan 日本語を楽しもう「擬音語擬態語」
N3語彙 スピードマスター Jリサーチ出版
新完全マスター語彙日本語能力試験N3 スリーエーネットワーク

 

この記事の筆者
日本語教師
Rie Miyashita
2001年から日本語教師の仕事を始める。学習者の「わかった。」という笑顔が嬉しくて、この仕事を続けている。主に日本語学校で、初めての日本語から上級者の日本語まで担当してきたほか、JLPTやEJU対策、進学指導、クラス担任も行う。TCJでは2021年から夜間の社会人クラスを担当している。現在は外国人就労者のための日本語、日本で生活する外国人の日本語、地域の日本語に関心があり、日々の仕事の中で実践中。令和3年 文化庁委託就労者に対する日本語教師【初任】研修修了、令和5年 「生活者としての外国人」に対する日本語教師【初任】研修受講中。

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