日本にはどんな祝日がある？日本の文化を知ろう！

日本に滞在している方、これから日本へ来る方、そして日本語や日本文化に興味がある皆さんへ。日本の祝日には、その歴史や文化が深く反映されています。この記事では、2026年の日本の祝日とその意味、関連する文化や過ごし方を紹介します。日本の祝日を知ることで、より豊かな日本での生活や日本語学習のきっかけになるでしょう。

日本には年間を通して数多くの祝日があります。これらの祝日は、単なる休みの日としてだけでなく、日本の歴史や文化、人々の価値観を深く理解する上で大切な意味を持っています。日本の祝祭日は、歴史的な出来事や季節の移り変わりに根ざしており、それぞれに固有の伝統や祝典があります。日本には16の国民の祝日があり、その運用には「振替休日（ふりかえきゅうじつ）」と「国民の休日（こくみんのきゅうじつ）」という特徴的なルールがあります。

振替休日は、祝日が日曜日と重なった場合、その次の月曜日が休日となる制度で、翌日が他の祝日の場合にはその次の平日が振替休日になります。国民の休日は、二つの祝日に挟まれた平日を休日とする制度で、連続した休暇が生まれやすくなります。これらの制度により、「ゴールデンウィーク」や「シルバーウィーク」といった長期休暇が形成されることがあります。ただし、「お盆休み」（通常8月中旬）や「年末年始」は、多くの企業や学校で休みとなる期間ですが、公式な祝日は元日（がんじつ）のみです。

2026年の1月から3月までの祝日を見ていきましょう。

1) 元日 (がんじつ)：1月1日 新年を祝う日です。一年で最も重要な祝日の一つです。日本では、家族や親戚が集まり、「おせち料理」を食べたり、「初詣（はつもうで）」に行ったりして、新しい年の始まりを祝う習慣があります。

2) 成人の日 (せいじんのひ)：1月の第2月曜日 大人になったことを祝う日で、20歳を迎える若者たちが成人としての自覚を新たにする日です。多くの地域で「成人式（せいじんしき）」が開催され、華やかな振袖や袴を身につけてお祝いします。

ところで、2022年4月1日の民法改正により、成人年齢は20歳から18歳に引き下げられました。しかし、多くの自治体では、受験や就職活動の時期と重なることを配慮し、引き続き20歳になる年度の若者を対象に式典を行っています。

3) 建国記念の日 (けんこくきねんのひ)：2月11日 日本の建国を記念する日であり、「日本の誕生日」とも言われます。日本の長い歴史と文化を振り返る機会となっています。

4) 天皇誕生日 (てんのうたんじょうび)：2月23日 現在の天皇陛下（てんのうへいか）のお誕生日を祝う日です。この日は、皇居（こうきょ）で「一般参賀（いっぱんさんが）」が行われ、多くの人々が天皇陛下に直接お祝いの言葉を伝えます。

5) 春分の日 (しゅんぶんのひ)：昼と夜の長さがほぼ同じになる日で、自然をたたえ、祖先を敬う日です。春分の日の日付は、地球の公転（こうてん）によって毎年変動します。2026年の春分の日は3月20日です。

次に、2026年の4月から6月までの祝日です。この期間は、「ゴールデンウィーク」を含むため、多くの人が旅行やレジャーを楽しむ時期です。

1) 昭和の日 (しょうわのひ)：4月29日 激動の時代を経て復興を遂げた昭和時代を振り返り、国の将来に思いを馳せる日です。昭和天皇の誕生日であり、2007年に「みどりの日」から現在の名称に改められました。

2) 憲法記念日 (けんぽうきねんび)：5月3日 1947年5月3日に現在の日本国憲法が施行されたことを記念する日です。

3) みどりの日 (みどりのひ)：5月4日 自然に感謝し、親しむ日です。2007年に正式な祝日となりました。

4) こどもの日 (こどものひ)：5月5日 子供たちの健やかな成長と幸せを願い、母親に感謝する日です。男の子の成長を願って「鯉（こい）のぼり」や「兜（かぶと）」を飾り、「柏餅（かしわもち）」を食べる習慣があります。女の子の「ひな祭り」は3月3日に行われます。

続いて、2026年の7月から9月までの祝日です。夏から秋にかけて、日本ならではの祝日が続きます。

1) 海の日 (うみのひ)：7月の第3月曜日 海の恵みに感謝し、海洋国家日本の繁栄を願う日です。夏らしい祝日で、海に関連するイベントが各地で開かれます。

2) 山の日 (やまのひ)：8月11日 山に親しみ、その恩恵に感謝する日です。2016年に制定された比較的新しい祝日です。この日は、お盆休みと重なることも多く、帰省（きせい）やレジャーに利用されることが多いです。

3) お盆 (おぼん)：通常8月13日～8月16日 「お盆」は、亡くなった人々がこの期間に帰ってくるとされる日本の伝統行事です。公式な祝日ではありませんが、多くの企業や学校が休みとなるため、事実上の長期休暇です。家族で墓参りをしたり、地域で開催される「盆踊り」に参加したりするのが一般的です。

4) 敬老の日 (けいろうのひ)：9月の第3月曜日 長年にわたり社会に貢献してきた高齢者を敬愛し、長寿を祝う日です。家族で祖父母に感謝の気持ちを伝えたり、プレゼントを贈ったりします。2003年からは「ハッピーマンデー制度」により9月の第3月曜日になりました。

5) 秋分の日 (しゅうぶんのひ)：昼と夜の長さがほぼ同じになる日で、祖先を敬い、亡くなった人々を偲ぶ日です。春分の日と同様に、日付は毎年変動します。2026年の秋分の日は9月23日です。

2026年の「シルバーウィーク」は、敬老の日（9月21日・月）と秋分の日（9月23日・水）の間に9月22日（火）が「国民の休日」となるため、9月19日（土）から9月23日（水）まで5連休となります。

最後に、2026年の10月から12月までの祝日を紹介します。

1) スポーツの日 (スポーツのひ)：10月の第2月曜日 スポーツを楽しみ、健康的な生活を送ることの大切さを考える日です。1964年の東京オリンピック開会式を記念し、2020年から名称が変更されました。

2) 文化の日 (ぶんかのひ)：11月3日 文化に親しみ、自由と平和を愛する日です。1946年に日本国憲法が公布された日に由来し、美術館や博物館などが無料開放されることもあります。

3) 勤労感謝の日 (きんろうかんしゃのひ)：11月23日 勤労を尊び、生産を祝い、国民がお互いに感謝しあう日です。この日は、収穫を祝う「新嘗祭（にいなめさい）」という伝統的な儀式に由来しています。

4) 年末年始 (ねんまつねんし)：12月末～1月初め 元日（1月1日）を中心に、多くの人々が休暇を取る時期です。公式な祝日は元日のみですが、一般的に12月29日から1月3日までが企業などの休みとなります。

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文献紹介

内閣府「国民の祝日について」
https://www8.cao.go.jp/chosei/shukujitsu/gaiyou.html

政府広報オンライン「2025年の祝日は？知ってそうで知らない『国民の祝日』とその趣旨や経緯」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202112/3.html

Wikipedia 「国民の祝日」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E3%81%AE%E7%A5%9D%E6%97%A5