日本語の便利な挨拶&別れの言葉(フォーマル&インフォーマル)

日本語の「こんにちは」「さようなら」は、状況に応じて様々な言い方があります。

例えば、上司への挨拶と友人への挨拶は全く違います。また、面と向かって挨拶するのか、日本語でメールを書くのかによっても違ってきます。そこで、敬語を使った正式な挨拶から、カジュアルな挨拶まで、最も便利な日本語の挨拶や別れの言葉をリストアップしてみました。

フォーマルな挨拶

お世話(せわ)になります・お世話(せわ)になっております

話す時より、文章を書くときによく使われます。日本語のビジネスメールの冒頭を飾る重要なフレーズで、クライアントや社内パートナー以外の人に挨拶するときに使われます。英語にはこれに相当するものはありませんが、「Thank you for your continued support」「Thank you for always taking care of me」のような意味合いです。英語では、’I hope you are well’が似たような意味で使われます。

 

【例文】

お世話になります。〇〇会社のサトウです。

 

ニュアンスのヒント:このフレーズはビジネスシーンで、クライアントなどの外部パートナーに対して使うフレーズです。

お疲れ様です(おつかれさまです)

このフレーズは通常、文章よりもむしろ話し言葉で、職場で非常によく使われます。

「お疲れ」は、「疲れる」という意味の動詞に由来しています。

したがって、「お疲れ様です」とも訳せますが、それよりももっと広い意味で使われます。会社の同僚にいつでも挨拶できるように、また、よく知っている人であれば取引先にもよく使われます。

 

【例文】

お疲れ様です。明日の資料の確認をお願いします。

 

ニュアンスのヒント:よく知っている同僚や取引先に使うのがよいでしょう。

はじめまして

これは、「Nice to meet you」という意味です。始まりを意味する言葉、「初め」から来ています。

英語と同じように、初対面の方に使う言葉です。書き言葉と話し言葉があります。

 

【例文】

初めまして、〇〇会社のサトウです。

 

ニュアンスのヒント:同僚、上司、取引先、仕事以外の知人など、幅広く使えます。

ご無沙汰しております(ごぶさたしております)

このフレーズは、「お久しぶりです(it’s been a while or Long time no see)」という意味で、かなりフォーマルな表現です。

後述する「お久しぶりです」の正式版です。久しぶりに人と話したり、会ったりするときに言います。

 

【例文】

ご無沙汰しております。いかがお過ごしでしょうか?

 

ニュアンスのヒント:取引先や上司など、自分より目上の人に対して使います。

よろしくお願い申し上げます(よろしくおねがいもうしあげます)・よろしくお願いいたします(おねがいいたします)・よろしくお願いします(よろしくおねがいします)

このフレーズには様々な意味と使用例があり、また語尾によってフォーマルにもインフォーマルにもなります。

「よろしく」の後に「いたします」または「申し上げます」をつけると、よりフォーマルな表現になります。

それと比べてフォーマルでないのは、「よろしく」の後に「お願いします」が続くか、あるいは「よろしく」単体で使われる場合です。

 

「よろしくお願いします」は、「regards」「nice to meet you」「I look forward to working with you」という意味で、メールでは、送信者の名前の直前または最後にお礼として言うのが一般的です。

話し言葉として使用する場合は、初めてお会いする人や誰かに何かを依頼する時、または、最近新しい会社に入社し、「一緒に働くことを楽しみにしている」旨をチームに伝えたい時などに使われることがあります。

 

【例文】

会議当日はよろしくお願いいたします。

 

ニュアンスのヒント :同僚や友人には、「よろしくお願いします」を使います。取引先など社外の相手には「よろしくお願いいたします」「よろしくお願い申し上げます」を使いましょう。

インフォーマルな挨拶

どうも

とてもカジュアルでフレンドリーな挨拶です。

英語では、’hey’ や ‘hi’ に似ています。気心の知れた相手に使うのが一般的です。

 

【例文】

サトウさん、どうも

 

ニュアンスのヒント:このフレーズは身近な人、例えば友人、家族、同僚に使う言葉になります。

久しぶりです(ひさしぶりです)

「it’s been a while or Long time no see」という意味で、カジュアルな場面や久しぶりに会う人に使います。

よりフォーマルな使い方は、上記にもご説明のある「ご無沙汰しております」になります。

 

【例文】

サトウさん、お久しぶりです!休暇はいかがですか?

 

ニュアンスのヒント:このフレーズは通常、友人や家族、親しいクライアントや同僚に対して使われます。

ただいま

自宅や会社に戻ってきたときに、到着したことを知らせるためのカジュアルなフレーズです。

「I’m home!」「I’m back!」と同じような使い方をします。

 

また、どこかへ出かけるときに「行ってきます」と言うこともできます。

これは、「I’m leaving now!」とも訳せます。こちらもカジュアルな表現なので、親しい人や家族にだけ使うようにしましょう。

 

【例文】

ただいま!お腹すいちゃったな…

 

ニュアンスのヒント:家族や友人によく使われる表現ですが、会社で親しい人に対して使うこともできます。

フォーマルな別れの言葉

お先に失礼します(おさきにしつれいします)

これも職場でよく使われるフレーズで、退社するときに同僚に言います。

意味は、「先に失礼します」です。短縮して「お先に」と言われることもあります。

 

【例文】

この後、用事があるので、お先に失礼します。

 

ニュアンスのヒント:このフレーズは同僚や目上の人に使うのがよいでしょう。

失礼いたします(しつれいいたします)

これは、「Please excuse me」という意味です。部屋や会議に入室するときに使います。

通常、ビジネスシーンで使われます。少しくだけた表現で「失礼します」もありますが、どちらもビジネスシーンでは問題ありません。

 

【例文】

本日はこれで失礼いたします

 

ニュアンスのヒント:社外の取引先や上司に使う言葉です。

お疲れ様でした(おつかれさまでした)

上記の「失礼いたします」よりも、もう少しカジュアルな表現です。

先ほど紹介した「お疲れ様です」と非常に似ています。この違いは、語尾の「です」が現在形を表すのに対し、「でした」は過去形を表すことです。そのため、挨拶というよりは送別の意味で使われ、「今日はお疲れ様でした」という緩やかな意味になります。

 

【例文】

今日はお疲れ様でした。明日も頑張りましょう。

 

ニュアンスのヒント:同僚や親しいクライアントに対して使う言葉です。

インフォーマルな別れの言葉

じゃあね

英語の’see ya’や’talk to you later’に似た、カジュアルな別れの表現です。

 

【例文】

じゃあね、また明日!

 

ニュアンスのヒント:これは親しい友人や家族にのみ使う言葉です。

バイバイ(ばいばい)

英語の「Bye bye」によく似ていますが、日本語ではカジュアルな会話にのみ使われます。

書き言葉というより、話し言葉として使われることが多いようです。

 

【例文】

気をつけて帰ってね。バイバイ

 

ニュアンスのヒント:友人や家族の間でよく使われます。

またね

またね

これは、英語の「See you again」に似ています。「また」は「再び」という意味なので、「またね」は、「See you again soon」というカジュアルな表現です。

 

【例文】

ランチ美味しかったね。ありがとう、またね

 

ニュアンスのヒント:これは親しい同僚や友人、家族にのみ使う表現です。

 

※プロからのアドバイス:「 さようなら」の使用は状況的です。その場の状況で判断が必要です。

「さようなら」は文字通り「goodbye」という意味ですが、必ずしも英語の「goodbye」と同じように使われるわけではありません。フォーマルな場面や授業など特定の状況で「さようなら」と使われます。

 

【例文】

日本語の授業では、先生がこう言うかもしれません。

〇〇さん、さようなら、気をつけて帰ってね。

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この記事の筆者
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TCJ Kuma
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