日本語の発音練習法をご紹介 日本語の例文つき

「日本語がぺらぺらになりたい」という目標を持っている方も多いと思います。今回は「日本語をきれいに話す」ために知っておくといい発音の方法についていくつか紹介します。

 

日本語のリズム

日本語が上手に聞こえるための一番簡単で効果がある方法は、日本語のリズムで日本語を話すことです。

日本語のリズムは音をひとつひとつ同じ長さで出します。時計の秒針やメトロノームのように、同じ長さで音を出していきます。たとえば、あ(a)は1拍。いぬ(i-nu)は1・1で2拍になります。

もう少し例を出しましょう。

「あ・い・さ・つ」は同じ長さで音を4つ出すので、4拍になります。
同じ拍で話す練習の方法を3つ紹介しましょう。

1    同じリズムで手をたたきながら発音します。
2    指で数を数えながら発音します。
3    メトロノームにあわせて発声します。オンラインでメトロノームのアプリやサイトがあります。4/4拍子に設定してください。

1つの音を1拍で発音することが日本語のリズムの基本ですが、日本語には長く伸ばす音、音を出さないけれど1拍数える音など特別な音があります。次に特別な音の発音を紹介しましょう。

 

長くのばす音

「おはようございます」(Ohayo gozaimasu)これを声に出して発音しながら数を数えてみてください。いくつになりましたか。
8つでしょうか、9つでしょうか。
答えは9つです。8つになった人は、「おはよ」の「う」を数えていないかもしれません。

この、「おはよう」の中の「う」が長く伸ばす音です。ひらがなでは、母音「あ・い・う・え・お」で表します。かたかなでは「-」で表します。

ケーキ(けえき ke e ki)は3つ
コーヒー(こおひい ko o hi i )は4つの音になります。

長い音があるかないかで、違う意味の言葉になるときがあります。

例)

「っ」「ッ」の発音

小さい「っ」や「ッ」は音を出さない発音です。
きって(ki-    -te)/きて(ki-te)
「きって」は「き」の音のあと少しだけ音を止めてから「て」を発音します。

小さい「っ」「ッ」が入った言葉を上手に発音できると、自然な感じの発音になります。そして、みなさんの話を聞く人が聞きやすくなります。

練習をしましょう。

長く伸ばす音と「っ」「ッ」に気をつけて発音してみましょう。
1    カップ(Ka-_pu)
2    ロケット(ro-ke-_-to)
3    インターネット(いんたあねっと i-n-ta-a-ne-_to)
4    バスケットボール(ばすけっとぼおる ba-su-ke-_to-bo-ru)

 

「ん」も一拍で数えます

ひらがなの一番最後に出てくる「ん」の発音も一拍で数えます。
「こんにちは」「こんばんは」の拍を数えてみてください。どちらも、5拍ですが、「ん」が分からないと4つしか数えられないときがあります。

「ん」の拍に気をつけて練習しましょう。
1    パン(ぱん pa-n)
2    にほん(ni-ho-n)
3    おんがく(o-n-ga-ku)
4    せんせい(se-n-se-i)

 

「ゃ」「ゅ」「ょ」の発音

「き・し・ち・に・ひ・み・り」に小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」がついた音があります。これらの音は1つで数えます。「ひゃく」は「hya-ku」の2拍で、「ひやく」は「hi-ya-ku」の3拍で言います。

びょういん(byo-u-i-n)とびよういん(bi-yo-o-i-n)はどこが違うと思いますか。

練習をしましょう。
1    きゃべつ(kya-be-tsu)と きゅうり(kyu-u-ri)
2    しんじゅくしょうがっこう(shi-n-ju-ku-sho-ga-_ko-u)
3    そうりがしょうりした(so-u-ri-ga-sho-u-ri-shi-ta)
4    おきゃくさんがりょうりをちゅうもんした(O-kya-ku-sa-n-ga-ryo-ri-wo-chu-u-mo-n-shi-ta)

 

発音の練習をしましょう

ここまでは、音の拍、リズムについて説明をしました。次に、言葉の音の出し方についてお話ししましょう。日本語を学習しているみなさんのなかには、音を聞いたけれど違いがよくわからないという方もいると思います。

例えば、
1    が(ga)と か(ka)\、だ(da)と た(ta)のように「〝」がついている音とついていない音がわからない
2   「う」「ん」がわからない。
3   「た・ち・つ・て・と」が「さ・し・す・せ・そ」になってしまう。
4   「た・つ」が「ちゃ・ちょ」になってしまう。
5   「ありません」と言っているのに「あります(ん)」になってしまう。
6   「じゃ・じゅ・じょ」が「ざ・ず・ぞ」になってしまう。

これは、みなさんが普段話している言語の音の中に日本語の音がないからだと思います。では、どのような練習をすればいいでしょうか。

1    同じ国の言葉を話す人で日本語の発音がきれいな人に教えてもらう。
  これは、すぐに効果が出るので、周囲に日本語の発音がきれいな人がいたら聞いてみてください。
2   インプット(リスニング・リーディング)とアウトプット(スピーキング)を繰り返す。
3    短いフレーズを何回も聞いてまねをする早口言葉の練習をする。

短いフレーズの早口言葉を練習してみましょう
1    科学者(かがくしゃ) 学者(がくしゃ) 学習者(がくしゅうしゃ)
      (kagakusha)(gakusha)(gakushuusha)
2    月が好きな鈴木さん(つきがすきなすずきさん)
      (tsuki ga suki na Suzuki san)
3    しかのこのこのここしたんたん
      (Shika no ko no ko no ko koshi tan tan)
4    生麦(なまむぎ) 生米(なまごめ) 生卵(なまたまご)
      (namamugi namagome namatamago)
5    郵便局へ行って切手買って来て(ゆうびんきょくへ いって きって かって きて)
      (Yuubinkyoku e i_te ki_te ka_te kite)
6    手術中の社長(しゅじゅつちゅうのしゃちょう)
      (Shujutsu chu no shacho)
7    正月に彼女と神社へ行く(しょうがつ に かのじょ と じんじゃ へ いく)
      (shougatsu ni kanojo to jinja e iku)
8    私が作った料理です。どうぞ。(わたしがつくったりょうりです。どうぞ。)
      (watashi ga tsuku_ta ryouri desu.douzo)
9    ありがとうございます。ひとつ、いただきます。
      (Arigatougozaimasu.Hitotsu itadakimasu)

 

TCJでさらに日本語のスキルをあげよう

発音を上達するためには、聞く・読む、そして声に出す。これを繰り返すことが大切です。最初はフレーズを聞いて繰り返したり、テキストを使って話す練習をします。慣れてきたら、自分の考えや意見を言ったり、学習者同士で会話の練習をする時間が増えてきます。TCJのレッスンは講師の話を聞くだけではありません。みなさんも、TCJのレッスンを受講して「日本語が上手に話せる」人を目指してみませんか。

 

[参考]

日本語発音ラボ
https://www.jp-lab.com/
日本語の例文
https://j-nihongo.com/
東京外語大学言語モジュール 日本語発音
https://www.coelang.tufs.ac.jp/mt/ja/pmod/practical/
つたえる発音
https://www.japanese-pronunciation.com/jpn/

 

初級文型でできる にほんご発音アクティビティ
中川千恵子・中村則子(著)ASK出版

日本語の発音教室理論と練習
窪薗晴夫(監修)田中真一・窪薗晴夫(著)くろしお出版

ひとりでも学べる日本語の発音—OJADで調べてPraatで確かめよう
木下直子・中川千恵子(著)ひつじ書房

入門から5分でできるにほんご音の聞きわけトレーニング
宮本典以子・大崎伸城(著)スリーエーネットワーク

この記事の筆者
日本語教師
Rie Miyashita
2001年から日本語教師の仕事を始める。学習者の「わかった。」という笑顔が嬉しくて、この仕事を続けている。主に日本語学校で、初めての日本語から上級者の日本語まで担当してきたほか、JLPTやEJU対策、進学指導、クラス担任も行う。TCJでは2021年から夜間の社会人クラスを担当している。現在は外国人就労者のための日本語、日本で生活する外国人の日本語、地域の日本語に関心があり、日々の仕事の中で実践中。令和3年 文化庁委託就労者に対する日本語教師【初任】研修修了、令和5年 「生活者としての外国人」に対する日本語教師【初任】研修受講中。

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