JLPT(日本語能力試験)  N3合格!これまでに学習した文法を忘れてないですか?

JLPT N3は、初級から中級へ進む重要な段階の試験です。本記事では、N3のレベルや試験構成を整理したうえで、文法問題の具体例を通して、N4までとの違いを解説します。N3では文法知識の暗記ではなく、文脈や話し手の意図を読み取る力が求められます。そのために必要な学習視点と、復習を重視した勉強法、さらにTCJでの学習がどのようにN3対策に役立つのかを分かりやすく紹介します。

 

JLPT(日本語能力試験)N3レベルとは?

日本語能力試験(JLPT)N3は、初級から中級へと進む段階に位置するレベルです。CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)では、おおよそA2後半からB1手前に相当するとされており、身近な話題であれば、文章や会話の要点をつかめる段階とされています。

試験は次の3つの分野で構成されています。

 文字・語彙:30分
 文法・読解:70分
 聴解:40分

N3の学習に入ると、「急に難しくなった」と感じる学習者が多くなります。これは、これまでのN5・N4では、「文法の形と意味を覚える」ことが学習の中心でしたが、N3では、それに加えて、「文の流れの中で意味を判断する力」が求められるようになるからです。

JLPT N3は、こうした中級レベルへの移行ができているかを確認する試験だといえるでしょう。そのため、専門学校の入学条件や、企業でのインターンシップ参加要件として、JLPT N3以上を基準とするケースも多く見られます。授業内容の理解や、職場での基本的なコミュニケーションを想定すると、N3レベルの日本語力が一つの目安になるからです。

 

例題

ではJLPTN3の文法問題の例をみていきましょう。

例1) 文法(意味・用法)問題

昨日は山田先輩に勉強を教えてもらった( )食事もごちそうになった。

1. はずがなく

2. おかげでなく

3. ほどでなく

4. ばかりでなく

 

解答:4)ばかりでなく

解説

この文では、「勉強を教えてもらった」ことに追加して、「食事もごちそうになった」という内容が続いています。「AばかりでなくB」は、「AだけでなくBも」という意味を表し、N3でよく出題される文法です。
このように、N3では単語や文法の意味を知っているだけでなく、文全体の流れに合うかどうかを判断する力が求められます。

 

例2) 並びかえ問題

★にはいる番号はどれか。
A:会議の準備はどのくらい進んでいますか。
B:予定より( )( )(★)( )が、問題ありません。

1. 少し

2. です

3. 気味

4. 遅れ

 

解答:3

解説

1 → 4 → 3 → 2
→ 少し → 遅れ → 気味 → です

完成文:予定より少し遅れ気味ですが、問題ありません。

この問題では、「遅れる」という動詞に、「少し」「気味」「です」をどの順番でつなげるかが問われています。「遅れ気味」=少し遅れている状態。

 

N4までとの大きな違い

N3の組み立て問題では、文法の形、単語同士の自然なつながり、会話として不自然でないか、といった点を総合的に考える必要があります。単に単語の意味を知っているだけでは正解できず、実際の使われ方を理解しているかどうかが試されます。

対して、N4までは、基本的に一文ずつ意味が分かれば正解できる問題 が多く出題されます。N3になると、学習の段階が一段上がるのです。

たとえば、

単純な一文理解 → 接続詞や文法でつながれた長い一文の理解

と、求められる読み取りの範囲が広がります。そのため、文法の形や意味を単独で覚えているだけでは、対応しにくくなってくるのです。

 

復習しながらの勉強が重要になる

だからこそ、N3対策では新しい文法を学ぶ前に、N4・N5で学習した文法を改めて見直すことが欠かせません。N3では、文法そのものを問う問題よりも、文章や会話の中で文法を使って意味を理解できているかが問われます。

基礎文法があいまいなままだと、文の前後関係を正しく捉えることができず、読解や聴解で失点につながりやすくなります。
N4・N5の文法を「知っている」状態から「使える」状態へ整理し直すことが、N3合格への確かな土台となります。

 

「話し手の立場」を読み取る力が必要になる

N3文法のもう一つの大きな特徴は、事実だけでなく、話し手の立場や判断が文に含まれるようになることです。

N3では、事実、話し手の立場や評価、推測などのあいまいな情報…のような要素が混ざった文章が多く出てきます。そのため、「情報がどこから来ているのか」を見分ける力が必要になります。

たとえばといったように、似た意味の文法でも、話し手がどう関わっているかを意識して読み取らなければなりません。

 

N3文法は「流れ」で学ぶ

N3の文法学習では、
「この文法はこういう意味です」と暗記するだけでは不十分です。

• 文と文のつながり

• 前後の流れ

• 話し手の立場や意図

を意識しながら、文章の中で文法がどう使われているかを見る学習が重要になります。

この視点をもつことで、 N3文法は「難しいもの」から「読み解けるもの」へと変わっていきます。

 

TCJで学習することは日本語能力試験に役立つ?

ここまで見てきたように、JLPT N3では、文法を一つずつ覚えるだけでは対応しきれません。
文の流れを追い、前後関係を考え、話し手の意図や立場を読み取る力が必要になります。

このような力は、テキストを一人で読んでいるだけでは身につきにくいのが現実です。
自分とは違う視点や解釈に触れながら、日本語を「使って考える」学習環境が、N3レベルでは特に重要になります。

TCJでは、クラス授業を通して、同じ目標を持つクラスメイトと意見交換をしながら学習を進めることができます。
ほかの学習者の考え方や理解の仕方に触れることで、自分では気づきにくい弱点に気づける点も大きな特徴です。

また、「この文法の使い分けがよく分からない」「読解や聴解でつまずいている」といった不安がある場合には、プライベートレッスンを追加して個別に補うことも可能です。
集団学習で全体の力を伸ばしつつ、個別学習で弱点を補うことで、N3レベルに必要な日本語力を無理なく身につけていくことができます。

学習の進め方やクラス選択について迷われている場合は、事前にご相談いただくこともできます。
受講内容やサポート体制について詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

参考URL

・JLPT公式サイト「各レベルの認定の目安」
・JLPT公式サイト「試験科目・試験時間」
・JLPT公式サイト「公式問題集(サンプル問題)」
・JLPT公式FAQ
・国際交流基金「New JLPT Guidebook / Characteristics of the New JLPT」

▪ JLPT公式|各レベルの認定の目安(Level Summary)
https://www.jlpt.jp/about/levelsummary.html

▪ JLPT公式|試験科目・試験時間(Composition of Test Sections and Items)
https://www.jlpt.jp/about/testsections.html

▪ 国際交流基金|New JLPT Guidebook(新試験の特徴・測定方針)
PDF:New JLPT Guidebook / Characteristics of the New JLPT
英語版PDF(公式)
https://www.jlpt.jp/e/about/pdf/guidebook.pdf
日本語案内ページ
https://www.jlpt.jp/about/newjlpt.html

この記事の筆者
日本語教師
TairaSonoka
登録日本語教員。日本語教師養成講座を修了後、日本語学校で留学生を対象に授業を担当。JLPT対策などの指導を行う傍ら、企業で働く外国人社員への出張レッスンやオンラインレッスンで、ビジネスマナー研修や面接指導にも力を入れている。自身の海外留学経験から、異国で生活し学ぶ大変さに共感し、学習者一人ひとりに寄り添い、尊重しながら日本語を教えることを大切にしている。

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